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コールセンターの運営&オペレーターの課題と具体的な解決策

コールセンターの運営&オペレーターの課題と具体的な解決策

こんにちは!楽テルコラム担当です。

デジタル技術が暮らしや仕事に浸透する中、企業の「ヘルプデスク」の役割は重要になってきています。アプリやソフト、デジタル機器などを顧客や社員がスムーズに使えるようにするヘルプデスクの業務には、どのようなメリットや懸念点があるのでしょうか。

コールセンターの業務効率と対応品質の両方を上げるには

電話対応業務における大きな課題である「オペレーターの対応時間」や「オペレーターの対応品質のバラつき」。
これらの課題解決に有効なのが、クラウド型CRM・CTIシステムです。

着信時ポップアップやIVR(自動音声応答)、自動文字起こしなどの機能を活用することで、コールセンター業務の質と両方を、大きく改善できます。

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目次

    コールセンター運営についての課題

    コールセンターにはさまざまな課題が伴います。まずは、コールセンターを運営する企業として懸念される課題について見ていきましょう。

    24時間の有人対応が難しい

    製品やサービスによっては昼夜問わず多くの問い合わせが発生することがあり、ユーザーである顧客が夜間に問題解決を要することもあります。しかし有人のコールセンターを24時間体制で稼働していくには、多くの人件費がかかります。同時にオペレーターの業務負担が増えるため、24時間対応を行うコールセンターを有する企業は少ないのが現状です。代行業者を利用するとしても費用がかかりますし、対応品質への懸念などの課題が生まれます。

    通信費や人件費などのコストが大きい

    コールセンターがクライアント数の増加や案件の拡大を目指す際に直面するのが、人件費や通信費にはじまるコスト増大という問題です。案件数や取引先が増えることは、すなわちコールセンター上で取り扱うサービスや製品が増加することです。適切に処理していくためには、オペレーターの増員や設備強化といった物理面での対応が必須となります。オペレーターを無闇に増員するだけでは応対プロセスや業務フローの均質化をはかることが難しくなり、顧客対応のクオリティ低下などの問題を招きます。そのため、あわせて新人教育やトークスクリプトの見直しなどを行う必要性も生じ、副次的なコストが次々と発生します。

    さらに、人員拡大に伴い当然ながらヘッドセットやデスク、通話用のパソコンといった設備投資も必要となり、回線利用のための通信費も高騰していきます。他の業種と同じく、コールセンターにおいても事業拡大は重要なミッションとなります。しかしながら、その性質上顧客満足度を維持しつつコスト面の調整や見直しも同時に行う必要があるのが、コールセンターならではの課題であるといえるでしょう。

    時期に合わせた人員調整が難しい

    コールセンター業務の繁忙期と閑散期に合わせてオペレーターの数をコントロールするのは、難しいものです。
    月単位だけでなく、1日の時間帯によっても、問い合わせの数が異なることがあります。また、商品・サービスのリリース前後にも問い合わせが多くなると想定できます。そして、リコールの発生、災害時や企業の不祥事など突発的な事態においても対応を迫られます。

    オペレーターの採用・教育には時間を要することもあり、コールセンター業界は常に人材不足の状況です。また閑散期になったからといって、確保できた人材を容易に解雇できるものではありません。
    このように時期に合わせた人員調整が難しいというのも大きな課題のひとつとなっています。

    在宅勤務への対応を迫られる

    2020年の新型コロナウイルスの感染拡大は、さまざまな業界・職種の働き方を変えるきっかけとなりました。緊急事態宣言下の外出自粛によって従業員の在宅勤務に踏み切った企業も多いでしょう。

    コールセンターも例外ではなく、大人数が密室で勤務するオフィスの仕様から在宅勤務推奨の対象となりました。

    従来のコールセンターでは専用の電話機やPCをつないでシステムを構築していたため、オペレーターが個別の拠点で業務を遂行するのは難しいとされてきました。加えて、顧客情報を扱う役割からも、在宅勤務でセキュリティ体制を維持しなくてはならない、というのも大きな課題です。

    しかし、コロナ禍に限らずコールセンター拠点が大地震や巨大台風といった自然災害などに遭ってしまうと、たちまちオフィスでのコールセンター運営が立ち行かなくなります。さらに、予期せぬ事態が起こった時ほど企業がコールセンターで柔軟に顧客対応にあたることは重要な役割を持ちます。事業継続の観点からも、オペレーターの在宅勤務への課題解決は急務といえます。

    電話がつながらない、顧客を待たせてしまう

    コールセンターに問い合わせを行っても、なかなかつながらないという経験を持つ方は多いのではないでしょうか。問い合わせ内容に対してIVRを利用して細かに応対窓口を分けることもありますが、案内に従ったはずなのに、なかなかオペレーターにつながらないというケースも少なくありません。顧客は待ち時間が長いほど不満が募ってしまうので、できるだけ待たせずに応対するのが理想的です。

    また、電話がオペレーターにつながらないと、顧客は電話を複数回かけ直すことになってしまいます。これが総コール数の増大の原因となり、さらに電話がつながりにくい状況を生むという悪循環に至ります。お客様にとってはやっと電話がつながった頃にはさらに大きなストレスを感じていて、その顧客に対応するオペレーターのモチベーションに影響するという二重、三重の悪循環が生まれる原因になります。

    コールセンターのオペレーターについての課題

    次は、コールセンターのオペレーターに焦点を当て、抱えがちな課題をご紹介します。

    新人オペレーターが育ちづらい

    離職率が高く、人の入れ替わりが激しいコールセンターでは、オペレーターの育成は恒常的な課題です。新人を採用して時間をかけて教育したオペレーターが短期間で辞めてしまい、また新人を募集して育成するといったことが繰り返され、いつまで経っても一人前のオペレーターが育たないという悩みを持つコールセンターも多いのです。

    スーパーバイザーの採用・育成が難しい

    コールセンターでは、稼働する各オペレーターはもちろん、それを管理するスーパーバイザー(SV)の存在が業務のクオリティを大きく左右します。スーパーバイザーは通話の品質や業務フローを細かく管理し、モニタリングやフィードバックなどを通してオペレーターの応対品質と業務効率の双方を向上させるために重要な役割です。しかしながら、スーパーバイザーは管理者としての立場でさまざまな業務を実行する必要があるため、業務負担の大きなポジションとなります。そのため、オペレーター以上に採用が難しいとされています。「仕組みを作る側」として立ち回る業務の性質上、スーパーバイザーを育成することにも多くの工数が発生し、人材の成長や定着がなかなか成功しないという側面もあります。

    関連記事はこちらコールセンターにおけるスーパーバイザー(SV)って何?必要なスキルと資格をご紹介

    オペレーターの離職率が高く、人員不足になる

    コールセンターで業務を行うオペレーターは、その業務内容からストレスを感じることも多く、疲弊して離職に至ることも多々あるのが現実です。

    直接顔を見ることがないまま顧客とやり取りを行うなかで、相手の声や話す内容から本意を汲み取って十分な説明やフォローを行うのは簡単なことではありません。好感や信頼を得られるようなトークテクニックにも心を砕かなければなりません。

    また複雑な内容のクレームの対応など、イレギュラーな対応を任せられるスーパーバイザーの精神的負荷は更に大きいといえます。

    オペレーターやスーパーバイザーが疲弊してしまうような状況が続けば、離職を防ぐのは難しくなります。残されたメンバーへの負担はさらに大きくなるため、人材不足の負のスパイラルに陥ってしまうことがあります。

    顧客対応の品質に差がある

    ベテランと新人オペレーターとの間に発生する対応品質の差が、顧客満足度にバラつきを生じさせることもあります。加えて膨大なコール数をさばくだけで手一杯になり、応対品質改善の施策には手が回らないという悩みを抱えているコールセンターが多いのも実態です。コールセンター全体として通話の品質向上施策も大きな課題となっています。

    コールセンターの課題への解決策

    上記に挙げたようなコールセンターの運営やオペレーターについての課題を解決するには、どのような解決策が有効なのでしょうか。

    問い合わせの数を減らす

    オペレーターの人材不足や業務負荷の軽減といったコールセンターの課題を解決し、顧客のさまざまな問い合わせや要望に応えるためには、コールセンターへの電話やメールによる問い合わせ件数そのものを減らすことが第一の解決策となります。
    問い合わせ件数の削減には、下記のような方法があります。

    Webサイト上へのFAQ設置

    解決手段のひとつとして、すでに多くの企業が採用している方法がウェブサイトへのFAQ掲載です。顧客が求めていることや、リアルタイムで困っていることの解決策をウェブサイト上で簡単に調べることができれば、顧客にとっては電話をかけるよりも時間や手間を省くことができます。コールセンターにとって総コール数の削減を期待できるというメリットがあるだけでなく、顧客側とコールセンター側の双方にとって大きなメリットが期待できます。

    チャットボットの導入

    最近はチャットボットからの問い合わせを受けている企業も増えています。チャットボットをウェブサイトに設置しておき、ウェブサイトを訪問してきた顧客に対してチャットボットが問い合わせ内容をウィンドウに入力するよう促します。顧客はチャット機能を使って問い合わせを行うことができるので、問い合わせを行うことへの心理的ハードルを下げる効果があります。同時に電話のような待ち時間も不要です。

    チャットボットの導入はすでに一部のウェブサイトでも行われていますが、さらに発展した形としてAI(人工知能)の活用を進めることで課題解決をはかっている企業も存在します。

    実例として、みずほ銀行のコールセンターではIBM Watson(IBM開発の質問や対話を学習して人間の思考回路をシミュレーションするAI)を導入してコールセンター業務のクオリティ向上をはかっています。解答例のリアルタイム自動検索などのシステムにより、応対時間の短縮化やカスタマーサポートに関するIT活用賞を受賞した実績もあり、今後ますますコールセンターの業務は発展していくことが予測されます。

    オペレーターの業務効率・品質を上げる

    オペレーターの顧客対応能力が上がれば1件あたりの問い合わせに要する時間を短縮できるため、人材不足や応対品質の維持など、多くの課題解決につながります。

    教育制度の整備

    新人オペレーターやキャリアのあるオペレーター、スーパーバイザーなど、立場に合わせた教育制度の導入は一人ひとりのレベルの平準化やスキルアップにつながり、コールセンター全体としての顧客対応品質の向上が期待できます。
    オペレーター個人も業務に自信が持てるようになり、離職を防ぐ要因にもなるでしょう。

    教育制度の例としては、基本的なトークテクニックや担当商材の知識の習得などに取り組む「初期研修」、個人の不得意な業務を補う「フォローアップ研修」、より高度なテクニックやチームのマネジメントを学ぶ「スキルアップ研修」などが挙げられます。

    対応マニュアルの定期的な改善

    コールセンターでは複数のオペレーターが企業の代表として顧客の問い合わせ対応を行います。一定のクオリティを保つためには、対応マニュアルを常に改善していくことが大切です。

    対応マニュアルには、顧客対応の受け答えをまとめたトークスクリプトや企業や商品・サービスの基本情報、業務に使用するPCやシステムの使い方など、顧客対応のために必要となる手順を掲載しています。実際の顧客の反応をもとにマニュアルを改善すれば、より顧客の満足を得られる内容になるでしょう。

    CRMシステムの活用・改善

    コールセンターを持つ企業においてCRMシステムの導入はもはや当たり前となっていますが、実運用に適しているのかを精査してみるのもひとつの解決策でしょう。スーパーバイザーやマネージャーの気がついていないところで、入力フォームの入力効率が悪化している、例えばよくある入力する内容・項目が手打ちせざるを得ないといったことは意外とよくあります。実際の運用に最適化したCRMの作りにすることで、オペレーターの負担は大きく改善されます。

    クラウド型のCRMシステム「楽テル」は、入力項目を選択形式にする・カタカナのみ入力可能にする・顧客情報をマスタから自動入力するなどの入力補助機能が豊富なため、オペレーターの入力時間が短縮できます。FAQや別部門へのエスカレーションなどの機能も搭載しているので、問い合わせ後の後処理時間(ACW)の削減にも効果的です。

    楽テルのようなクラウド型のシステムのメリットとして、インターネット環境が整ったデバイスからならどこからでもアクセスできる点があります。これにより、従来は難しいとされてきたオペレーターの在宅勤務も可能になります。

    パンデミックや自然災害といった予期せぬ事態が起きた時の事業継続対策だけでなく、遠隔地のオペレーター採用も実現できるので、人材不足の解消にも期待を持つことができます。

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    作業をアウトソーシングすることも検討してみる

    コールセンターの課題については、人材不足や在宅勤務への対応など、企業の力だけでは解決が難しい場合もあります。外部の専門組織にアウトソーシングする方法なら、課題を解決できる可能性があります。

    アウトソーシングは、コールセンター運営にかかる設備・人材などを全て外部委託する方法と、内製のコールセンターを維持しつつオペレーター人員のみ委託する方法があります。
    前者は設備機器などの固定資産を持ちたくない企業や起業から間もないベンチャー企業などに向いており、後者はすでにコールセンター機能を持っている企業に向いています。

    まとめ

    コールセンターは顧客対応のフロントとして不可欠な存在です。社会全体で人手不足への懸念が強まるなか、コールセンターの課題解決策には、顧客とスタッフの双方のストレス軽減と満足度向上を意識しなければなりません。現状の課題を正しく捉え、対応品質と顧客満足のアップを目指していきましょう。

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    記事執筆者情報

    楽テルコラム編集部

    リスティング広告やFacebook広告の運用、プロダクトサイトのSEOなど、広くWEB施策に携わっています。前職では、世界トップクラスのシェアを誇るCRMシステムの導入支援を通して、様々な企業の業務改善に尽力していました。
    楽テルのコラムではコールセンターやインサイドセールスにおける業務効率化・顧客満足度向上などの例をご紹介していきます!
    好きな料理は「スパイスカレー」です。