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2019/03/15

エスカレーションの3つの課題と具体的な解決方法をご紹介

エスカレーションの3つの課題と具体的な解決方法をご紹介

「エスカレーション」は、オペレーターが解決できないと判断したコールをマネージャーやSVなどの上席に引き継ぐことです。情報共有に不備があるとクレームにつながるため、エスカレーションの課題を把握し対策を講じましょう。今回は、エスカレーションの課題と解決方法をご紹介します。

エスカレーションの3つの課題

エスカレーションはコールセンターの業務を円滑に行うために必要ですが、スムーズな情報共有と的確なタイミングを見極めなければクレームにつながる恐れがあります。以下では、コールセンターで問題になりやすいエスカレーションの課題を3つご紹介します。

1.エスカレーションのタイミングを判断しづらい

エスカレーションは、ただ行えばいいというわけでなくタイミングを見計らってSV(スーパーバイザー)などに相談しましょう。しかし、エスカレーションのフローを定めていないコールセンターの場合、どのタイミングでエスカレーションをすればいいのかが判断しにくいと言えます。結果、エスカレーションを行うかどうかの判断がオペレーター任せになるため、顧客への応対に不備が出てしまいクレームとなってしまうのです。
さらに、エスカレーションのフローが定まっていないと、電話の保留をためらうオペレーターが増えることが予想されます。「顧客の要望に応えたい」「SVの負担になりたくない」と案件を抱え込み、解決までにかなりの時間がかかることで、顧客からお叱りを受けるケースもあるのです。

関連記事はこちらコールセンターのスーパーバイザー(SV)って?必要な能力と育成ポイントとは

この他、エスカレーションのタイミングが分からず、また顧客へ返答しなければならない焦りから、オペレーターが正確な事実確認が不十分な事柄を伝えてしまうケースも考えられます。クレームはもちろん、企業の信用問題にもつながるため、どのタイミングでエスカレーションをするのかというフローを決めておきましょう。

2.SVへの情報共有に時間がかかる

オペレーターからSVへエスカレーションを行う際、情報共有に時間がかかると顧客を待たせてしまい、クレームが発生することがあります。加えて、付箋に情報をメモしてSVへ渡すというような運用方法の場合、伝達すべき内容に不備が出たり、付箋そのものを紛失してしまったりとエスカレーションのミス・漏れが発生する可能性があります。結果として、応対時間が長引き、顧客を不快にさせてしまいます。

エスカレーションをスムーズに行うためには、「お問い合わせ内容」「顧客の質問・要望」などの情報を正確に整理し、すぐにSVへと共有できるフローを作る必要があります。しかし、オペレーターの説明能力や、メモを取るなどの情報を整理する能力には個人差があるため、能力の有無に関係なく情報共有をスムーズに行える仕組みを整備することが望ましいです。

3.エスカレーション案件が多く、SVがすぐに対応できない

SVがすぐにエスカレーションに対応できなければ、対応待ちや対応漏れの案件が増加し、クレームの増加や顧客満足度の低下につながります。SVの不足による対応不足はもちろん、一度にたくさんのエスカレーションが発生するとSVが全てのエスカレーションに対応することが難しくなります。

顧客からのお問い合わせには似通ったものも多く、中には過去に解決したことがある問題も含まれているかもしれません。これらの過去の事例と解決方法をオペレーターへ事前に共有し、エスカレーションの数そのものを減らすことも重要です。

課題の解決方法

エスカレーションの課題解決を行うには、各課題に合わせた解決方法を把握し、業務に取り入れることが重要です。以下では、エスカレーションの課題解決に繋がる4つの方法をご紹介します。

1.フローを定める

エスカレーションを行うかの判断は、オペレーターではなくSVが行うことが望ましいと言えます。エスカレーションのフローを定める際は、以下の点に留意しましょう。

内容を決めてレベル分けする

エスカレーションのルールやフローの策定を行うにあたって、最初のポイントとなるのが「内容によるレベル分け」です。エスカレーションが必要となる可能性がある内容を予測し、レベル分けを行っておくのです。
現場だけでは対応できないクレームの内容や、トラブル解決に必要な知識や権限などの内容をカテゴリ別に分けることで、エスカレーションが必要な問題が発生した際に迅速な対応が可能となるのです。

オペレーターの応対時間を設定する

オペレーターの応対時間が長く、また解決に向かっていない場合、顧客は不安とストレスを感じてしまいます。そのため、応対時間を1件あたり10分などと定め、オペレーターが設定した時間を過ぎても終話できていなければエスカレーションをするといった基準を作りましょう。

オペレーターの状況を把握する

SVは、常にオペレーターがどんな状況で応対しているかの把握が大切です。謝罪を繰り返している、頭を下げる動作をしている、どうにもならないと視線で訴えているなどオペレーターの行動から状況を察知しましょう。エスカレーションになりそうな案件かどうかを判断しやすくなり、エスカレーションからSV対応までの時間を短縮することができます。

関連記事はこちら事例から課題を解決!CRM でオペレーターのミスや抜け漏れを効率的に減らす方法

モニタリングを開始する

エスカレーションにつながりそうな案件は、事前にモニタリングをしましょう。直接会話を聞くことで話の流れを細かく把握でき、エスカレーション有無の判断がしやすくなります。

2.CRMを活かしてオペレーターを育成する

コールセンターでは、オペレーターの教育体制の充実が大切です。その際に役立つのが、顧客の詳細な情報を一元管理できる「CRMシステム」です。
CRMシステムでは、顧客がなぜ電話をかけてきたのか、どんな問題を解決したかったのかといった「コールリーズン」を自動で集計でき、顧客の傾向把握が可能です。また、どのようなお問い合わせ時にエスカレーションが頻発しているかを集計でき、より具体的な育成カリキュラムを組むことが可能です。

育成カリキュラムは、集計した内容を元に決めていきます。例えば、オペレーターが受電してSVへエスカレーションするまでの流れをロールプレイングとして行うことで、オペレーターのスキルアップにつながります。しかし経験が浅く、スキルが未熟なオペレーター同士で1対1の研修を行うと、悪い点をうまく伝えられず成長の機会を得られません。また、相手の不十分な応対を見て安堵し、向上心を失う可能性もあります。これらのリスク回避のためにも、オペレーターの育成にはなるべくSVの立ち会いが必要です。

3.CRMシステムで事例を共有する

CRMシステムは顧客情報の管理のほか、通話内容などの記録の蓄積も行えます。顧客から過去どういった内容のお問い合わせがあったのか、なぜエスカレーションが発生したのか、どうやって解決したのかといった事例を確認・共有できるため、エスカレーション数の低減が可能です。

例えば、過去に解決したAさんからのお問い合わせ内容と全く同じお問い合わせがBさんからもあったとします。この時、Aさんの事例をCRMシステム上で共有しておけば、オペレーターはエスカレーション不要で解決策を顧客に提示でき、顧客の不安やストレスを軽減できるのです。

4.FAQを充実させる

FAQとは、よくある・頻繁に聞かれる質問をリスト形式にまとめたものです。SVがエスカレーション対応に手が回らない場合、オペレーターは社内用に作られたFAQを確認し、オペレーター自身で問題を解決しなければなりません。FAQの内容を充実させることで、解決できる案件の幅を広げることができます。

コールリーズンの上位20%の案件をFAQとして整備すれば、お問い合わせの8割が応対できるといわれています。加えて、直接オペレーターから追加したほうがいい内容を聴取することで、より精度の高いFAQを作成できます。また、CRMシステム内にFAQを組み込むことで、顧客対応を行いながらキーワード検索を行い、状況に応じて最適な回答を行う運用も可能になります。

エスカレーションの失敗例

エスカレーションが必要な問題やトラブルは、その対応次第では組織にとって大きなダメージにつながります。そのため、基本的に失敗は避けたいものです。ここではエスカレーションの失敗例をいくつかご紹介しますので、参考にして事前に対策していきましょう。

エスカレーション対応の遅れ

エスカレーションが失敗してしまうケースとして、対応に時間がかかってしまうというものがあります。エスカレーションするにしても「どこが対応するのか」が明確でなかったり、情報共有や伝達がうまくいかないことで対応が遅れることがあるのです。
クレーム対応の場合、僅かな遅れが問題を深刻化させるケースもあります。担当者や部門を明確にする他、情報共有がスムーズに行えるような体制を整えることが重要です。

エスカレーション先で対応が止まる

エスカレーション先で対応がストップするという失敗例も、多いものです。
エスカレーション先は専門知識や権限をもつ部門ということもあって、常に他の業務でリソースが埋まりがちなことも多く、急ぎのエスカレーション対応が難しい場合もあります。こうした事態は顧客を待たせることにつながり、最悪の場合、クレームにつながる可能性もあります。エスカレーション先には十分な人員を確保して、迅速な対応が可能となるよう整えておきましょう。

エスカレーションをためらってしまう

エスカレーションが必要な事案が発生しているにも関わらず「本当にエスカレーションしていいのか」と悩み、結果として自分で対応を行って問題を深刻化させてしまうという事例もあります。上司や他の担当者に負担をかけてしまうという点から、エスカレーションをためらうことは少なくないようです。
こういった失敗を引き起こさないためには、組織内でエスカレーションに関する明確なルールやフロー策定を予め行っておくことが重要です。また、エスカレーションしやすい社内環境の醸成を日々意識しておくことも大切です。

CRMシステムも活用しながらエスカレーションの課題を解決しよう

エスカレーションをうまく機能させてクレーム回避を行うには、上記のような課題をひとつずつ解決しなくてはなりません。まずは自社のエスカレーションの課題を洗い出し、早急に対策案を打ち出しましょう。エスカレーションのフローを定めたり、CRMシステムを導入したりとあらゆる対策を講じることで、オペレーターやSVの負担を軽減しつつ、顧客に寄り添ったコールセンター業務を遂行できます。

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