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2019/03/07

エスカレーションフローの3つの課題と具体的な解決方法をご紹介

エスカレーションフローの3つの課題と具体的な解決方法をご紹介

こんにちは!楽テルコラム担当です。

「エスカレーション」は、オペレーターでは解決が難しいと判断した電話を、マネージャー・SVなどの上席に引き継ぐことを指します。引き継ぐ時に共有する情報が不足しているとクレームにつながる可能性があるため、エスカレーションにおける課題を把握し、適切な対策を講じましょう。今回は、エスカレーションにおける課題と、具体的な解決方法をご紹介します。

目次

    エスカレーションは通常の報告と違う

    ビジネスシーンにおいて自分で判断しきれないトラブルが発生した際、自分より上の責任者に指示を仰ぐことを「エスカレーション」といいます。「エスカレ」と省略して呼ばれることもあります。コールセンターの場合のエスカレーションでは、電話で受けた理不尽なクレームなどをオペレーターの一存で回答せず、現場のSVや上司、関連部署などに迅速に報告して、会社組織としての指示を得たうえで対応するといったケースがあります。

    ここで、「上司に業務を報告することは普通では?」という疑問が上がるかもしれません。通常の上司への報告では、進捗状況や時間などを鑑みた適切なタイミングで伝えることで、業務の円滑化をはかります。一方、エスカレーションは「緊急性」が伴う報告です。リコールにつながりそうな案件や消費者の安全・安心に関わる案件、消費者の間で拡散してしまいそうなトラブルなど、対応のスピード次第で企業の命取りになるような事象であることが一般的な業務報告との違いです。

    適切なエスカレーションを実行すると、責任の所在がエスカレーションを受けた上司に移ります。もしエスカレーションを行わずに自分で処理して後から問題が大きくなった時には、自分で責任を追うことになってしまいます。一人が大きな責任を抱えすぎないためにも、エスカレーションは重要視されているということです。

    エスカレーションフローとは

    どのような際に誰に何を報告するかなど、エスカレーションのルールを予め決めておくことを「エスカレーションフロー」といいます。トラブルを漏れなくスムーズに連携・共有するための「フロー=流れ」を決めておくという意味です。コールセンターの場合、オペレーターにエスカレーションフローを共有することで、通話中に「これはエスカレーション案件だ」とすぐに気づかせることができます。さらに指示を仰ぐべきSVや部署への連携の方法に迷うことなく、スピーディーに企業としての回答を得られるので、お客様の待ち時間の軽減にもつながります。

    エスカレーションの3つの課題

    エスカレーションは、コールセンターにおいて業務を円滑に行うためには必要な業務ですが、エスカレーションのやり取りを行う担当者同士でスムーズな情報の共有と、エスカレーションを行う的確なタイミングを見極めなければ、クレームにつながる恐れがあります。以下、コールセンターでよく問題になるエスカレーションの課題として代表的な3点をご紹介します。

    1.エスカレーションのタイミングが判断しづらい

    エスカレーションは、ただ情報共有を行えばいいというわけでなくタイミングを見計らって上席・SV(スーパーバイザー)などに相談するようにしましょう。しかし、エスカレーションフローが定まっていないコールセンターの場合、いつエスカレーションをすればいいのか、特に新人オペレーターは判断しづらいでしょう。結果として、エスカレーションを行うかどうかの判断はオペレーター個人に任せることになり、顧客への応対内容に不備が出て、クレームとなってしまうのです。

    さらに、エスカレーションのフローが固まっていないと、上席へ引き継ぐために電話の保留をすることをためらうオペレーターが増えることもあります。「顧客の要望にできる限り応えたい」「上席・SVの負担(迷惑)になりたくない」と案件を抱え込んでしまい、解決までにかなりの時間がかかることで、顧客からお叱りを受けるケースもあるのです。

    関連記事はこちらコールセンターのスーパーバイザー(SV)って?必要な能力と育成ポイントとは

    また、エスカレーションのタイミングが分からなかったり、顧客へ早く回答しようという焦りから、事実の確認が不十分な状態で伝えてしまうケースもあるかもしれません。クレームだけでなく、企業の信用問題にもつながりかねないので、どのタイミングで誰にエスカレーションをするのか、エスカレーションをする段階で顧客に何をどのように伝えるのかというフローやルールを決めておきましょう。

    2.SVへの情報共有に時間がかかる

    オペレーターからSVへエスカレーションを行う際、情報共有に時間がかかると顧客を待たせてしまい、クレームが発生することがあります。加えて、付箋に情報をメモしてSVへ渡すというような運用方法の場合、伝達すべき内容に不備が出たり、付箋そのものを紛失してしまったりとエスカレーションのミス・漏れが発生する可能性があります。結果として、応対時間が長引き、顧客を不快にさせてしまいます。

    エスカレーションをスムーズに行うためには、「お問い合わせ内容」「顧客の質問・要望」などの情報を正確に整理し、すぐにSVへと共有できるフローを作る必要があります。しかし、オペレーターの説明能力や、メモを取るなどの情報を整理する能力には個人差があるため、能力の有無に関係なく情報共有をスムーズに行える仕組みを整備することが望ましいです。

    3.エスカレーション案件が多く、SVがすぐに対応できない

    SVがすぐにエスカレーションに対応できなければ、対応待ちや対応漏れの案件が増加し、クレームの増加や顧客満足度の低下につながります。SVの不足による対応不足はもちろん、一度にたくさんのエスカレーションが発生するとSVが全てのエスカレーションに対応することが難しくなります。

    顧客からのお問い合わせには似通ったものも多く、中には過去に解決したことがある問題も含まれているかもしれません。これらの過去の事例と解決方法をオペレーターへ事前に共有し、エスカレーションの数そのものを減らすことも重要です。

    課題の解決方法

    エスカレーションの課題解決を行うには、各課題に合わせた解決方法を把握し、業務に取り入れることが重要です。以下では、エスカレーションの課題解決に繋がる4つの方法をご紹介します。

    1.フローを定める

    エスカレーションを行うかの判断は、オペレーターではなくSVが行うことが望ましいと言えます。エスカレーションのフローを定める際は、以下の点に留意しましょう。

    内容を決めてレベル分けする

    エスカレーションのルールやフローの策定を行うにあたって、最初のポイントとなるのが「内容によるレベル分け」です。エスカレーションが必要となる可能性がある内容を予測し、レベル分けを行っておくのです。
    現場だけでは対応できないクレームの内容や、トラブル解決に必要な知識や権限などの内容をカテゴリ別に分けることで、エスカレーションが必要な問題が発生した際に迅速な対応が可能となるのです。

    オペレーターの応対時間を設定する

    オペレーターの応対時間が長く、また解決に向かっていない場合、顧客は不安とストレスを感じてしまいます。そのため、応対時間を1件あたり10分などと定め、オペレーターが設定した時間を過ぎても終話できていなければエスカレーションをするといった基準を作りましょう。

    オペレーターの状況を把握する

    SVは、常にオペレーターがどんな状況で応対しているかの把握が大切です。謝罪を繰り返している、頭を下げる動作をしている、どうにもならないと視線で訴えているなどオペレーターの行動から状況を察知しましょう。エスカレーションになりそうな案件かどうかを判断しやすくなり、エスカレーションからSV対応までの時間を短縮することができます。

    関連記事はこちら事例から課題を解決!CRM でオペレーターのミスや抜け漏れを効率的に減らす方法

    モニタリングを開始する

    エスカレーションにつながりそうな案件は、事前にモニタリングをしましょう。直接会話を聞くことで話の流れを細かく把握でき、エスカレーション有無の判断がしやすくなります。

    2.CRMを活かしてオペレーターを育成する

    コールセンターでは、オペレーターの教育体制の充実が大切です。その際に役立つのが、顧客の詳細な情報を一元管理できる「CRMシステム」です。
    CRMシステムでは、顧客がなぜ電話をかけてきたのか、どんな問題を解決したかったのかといった「コールリーズン」を自動で集計でき、顧客の傾向把握が可能です。また、どのようなお問い合わせ時にエスカレーションが頻発しているかを集計でき、より具体的な育成カリキュラムを組むことが可能です。

    育成カリキュラムは、集計した内容を元に決めていきます。例えば、オペレーターが受電してSVへエスカレーションするまでの流れをロールプレイングとして行うことで、オペレーターのスキルアップにつながります。しかし経験が浅く、スキルが未熟なオペレーター同士で1対1の研修を行うと、悪い点をうまく伝えられず成長の機会を得られません。また、相手の不十分な応対を見て安堵し、向上心を失う可能性もあります。これらのリスク回避のためにも、オペレーターの育成にはなるべくSVの立ち会いが必要です。

    3.CRMシステムで事例を共有する

    CRMシステムは顧客情報の管理のほか、通話内容などの記録の蓄積も行えます。顧客から過去どういった内容のお問い合わせがあったのか、なぜエスカレーションが発生したのか、どうやって解決したのかといった事例を確認・共有できるため、エスカレーション数の低減が可能です。

    例えば、過去に解決したAさんからのお問い合わせ内容と全く同じお問い合わせがBさんからもあったとします。この時、Aさんの事例をCRMシステム上で共有しておけば、オペレーターはエスカレーション不要で解決策を顧客に提示でき、顧客の不安やストレスを軽減できるのです。

    4.FAQを充実させる

    FAQとは、よくある・頻繁に聞かれる質問をリスト形式にまとめたものです。SVがエスカレーション対応に手が回らない場合、オペレーターは社内用に作られたFAQを確認し、オペレーター自身で問題を解決しなければなりません。FAQの内容を充実させることで、解決できる案件の幅を広げることができます。

    コールリーズンの上位20%の案件をFAQとして整備すれば、お問い合わせの8割が応対できるといわれています。加えて、直接オペレーターから追加したほうがいい内容を聴取することで、より精度の高いFAQを作成できます。また、CRMシステム内にFAQを組み込むことで、顧客対応を行いながらキーワード検索を行い、状況に応じて最適な回答を行う運用も可能になります。

    エスカレーションの失敗例

    エスカレーションが必要な問題やトラブルは、その対応次第では組織にとって大きなダメージにつながります。そのため、基本的に失敗は避けたいものです。ここではエスカレーションの失敗例をいくつかご紹介しますので、参考にして事前に対策していきましょう。

    エスカレーション対応の遅れ

    エスカレーションが失敗してしまうケースとして、対応に時間がかかってしまうというものがあります。エスカレーションするにしても「どこが対応するのか」が明確でなかったり、情報共有や伝達がうまくいかないことで対応が遅れることがあるのです。
    クレーム対応の場合、僅かな遅れが問題を深刻化させるケースもあります。担当者や部門を明確にする他、情報共有がスムーズに行えるような体制を整えることが重要です。

    エスカレーション先で対応が止まる

    エスカレーション先で対応がストップするという失敗例も、多いものです。
    エスカレーション先は専門知識や権限をもつ部門ということもあって、常に他の業務でリソースが埋まりがちなことも多く、急ぎのエスカレーション対応が難しい場合もあります。こうした事態は顧客を待たせることにつながり、最悪の場合、クレームにつながる可能性もあります。エスカレーション先には十分な人員を確保して、迅速な対応が可能となるよう整えておきましょう。

    エスカレーションをためらってしまう

    エスカレーションが必要な事案が発生しているにも関わらず「本当にエスカレーションしていいのか」と悩み、結果として自分で対応を行って問題を深刻化させてしまうという事例もあります。上司や他の担当者に負担をかけてしまうという点から、エスカレーションをためらうことは少なくないようです。
    こういった失敗を引き起こさないためには、組織内でエスカレーションに関する明確なルールやフロー策定を予め行っておくことが重要です。また、エスカレーションしやすい社内環境の醸成を日々意識しておくことも大切です。

    CRMシステムも活用しながらエスカレーションの課題を解決しよう

    エスカレーションをうまく機能させてクレーム回避を行うには、上記のような課題をひとつずつ解決しなくてはなりません。まずは自社のエスカレーションの課題を洗い出し、早急に対策案を打ち出しましょう。エスカレーションのフローを定めたり、CRMシステムを導入したりとあらゆる対策を講じることで、オペレーターやSVの負担を軽減しつつ、顧客に寄り添ったコールセンター業務を遂行できます。

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