2021/09/03
「リテンション率」を上げてLTVの最大化を目指そう!
計算式や改善方法を紹介

こんにちは!楽テルコラム担当です。
SaaSやサブスクリプションビジネスが急増する中、企業のマーケティング戦略において「リテンション率」への注目度が上がっています。
今回は、リテンション率の用語説明や計算式、重視する理由、改善方法についてご紹介します。
目次
リテンション=既存顧客の維持
「リテンション」は日本語で「維持・保有」と訳され、マーケティング業界においては「既存顧客の維持」いった言葉として使用されています。具体的には、自社の商品・サービスを長く使い続けてもらえるリピーターを獲得し、長期的な売り上げをつくることを意味します。
リテンションを意識した取り組みは、企業の成長を支える重要な施策といえます。
リテンション率=定着率・継続率
「リテンション率」はリテンションの割合を表したもので、「定着率・継続率」と表現します。
「顧客維持率」とも呼ばれ、特に顧客の継続利用を前提としたサービス形態であるSaaSやサブスクリプションビジネスにおいて注目される割合です。
リテンション率の計算式
リテンション率(%)の計算式は「継続顧客数÷新規顧客数×100」となります。
例えば、ひと月に獲得できた新規顧客が1,000人いる中で、翌月も使用し続けてくれた既存顧客が250人であった場合のリテンション率は「250÷1000×100=25%」という計算式になります。
ここで注意するポイントとしては、リテンション率を計算する「期間」です。上記のように月間で計算するのは一例であり、リテンション率の対象とする商品・サービスのライフサイクルによって期間の設定は異なります。
リテンション率を重視する理由
リテンション率を重視する理由について、下記の2つのポイントを見ていきましょう。
新規顧客獲得より利益改善が見込める
リテンション率を重視する理由のひとつに、利益改善が見込めることが挙げられます。
「1:5の法則」というビジネス領域において有名な法則があり、「新規顧客の獲得は、既存顧客の維持よりもコストが5倍かかる」と言われています。新規顧客を獲得するためには商品・サービスの認知向上や販売促進といった広告費や営業活動費などが必要である一方で、既存顧客の利用促進に注力すれば、比較的少ないコストで利益改善につながる可能性があるためです。
アップセル・クロスセルが期待できる
既存顧客がリピーターになるということは、企業そのものに対しても好意的であると考えられます。つまり、すでに利用しているものだけでなく、企業が提供する他の商品・サービスに興味を持つ可能性が高い潜在顧客といえます。
リテンション率の向上に注力すると、今利用している商品やサービスの上位ランクに移行する「アップセル」や、別カテゴリーの商品やサービスを新規購入する「クロスセル」のように顧客行動の新たな展開が期待できます。
リテンション率の改善方法
リテンション率の改善方法のうち、下記の3つをご紹介します。
オンボーディングを整備する
オンボーディングとは、「船や飛行機に搭乗していること」を意味します。ビジネス用語としては、新規利用者が早く操作に慣れるようにサポートすることを指します。
スマホアプリを例に挙げてみましょう。直感的な操作ができずに上手く使いこなせい顧客は、離脱、つまりアプリのアンインストールをしてしまうことがあります。それを防ぐためにアプリのダウンロード後に主な機能を解説する画面をダイジェストで表示(オンボーディング)して、大まかな操作性を理解してもらいスムーズに使い始められるようにサポートする方法があります。
離脱しそうな顧客をフォローする
利用頻度が少ない顧客や一定期間利用していない顧客は、いつ離脱してもおかしくありません。このような顧客は一度離脱してしまうと復活が望めないので、登録解除や解約をしてしまう前のフォローが必要です。例えば、「クーポンやキャンペーンなどを知らせるメールを送る」「アプリの場合はプッシュ通知で情報送信を行う」などの方法があります。
ただし、離脱しそうな顧客に頻繁にアプローチを行うと、煩わしさを感じさせてしまうので注意が必要です。
顧客データを管理する
システムを活用した顧客データ管理も、リテンション率の改善につながります。
コールセンター向けCRMシステムの楽テルなら、属性情報、購入や問い合わせといった行動履歴などの顧客データを一元管理できるので、個々にパーソナライズされたきめ細かなアプローチが可能になり、継続利用を促すことができます。
加えて、コールセンターで収集した顧客の声を商品・サービスの品質向上に反映させれば、リテンション率の改善だけでなく、新規顧客の獲得にもつながり、さらなる成長が期待できます。
まとめ
現在、SaaSやサブスクリプションビジネスの市場は拡大の一途です。そのためリテンション率という視点は、多くのビジネスにおいて今後も重要視されると考えられます。
今回ご紹介した通り、リテンション率が落ちるということは、現状の商品・サービスに何らかの不満があるというシビアな状況を示しています。定期的にリテンション率の集計を行い、顧客視点の改善策に努めてみてはいかがでしょうか。
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記事執筆者情報
楽テルコラム編集部
リスティング広告やFacebook広告の運用、プロダクトサイトのSEOなど、広くWEB施策に携わっています。前職では、世界トップクラスのシェアを誇るCRMシステムの導入支援を通して、様々な企業の業務改善に尽力していました。
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好きな料理は「スパイスカレー」です。