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コールセンターのデータ分析手法と解決できる課題をご紹介

コールセンターのデータ分析手法と解決できる課題をご紹介

こんにちは!楽テルコラム担当です。

IT技術の進化によって情報収集やデータ蓄積が容易にできるようになりました。コールセンターでもデータ分析を活用し、顧客満足度の向上や業務改善に反映することが可能です。今回は、コールセンターでデータ分析をする際の重要なポイントや手法などをご紹介します。

コールセンターの業務効率と対応品質の両方を上げるには

電話対応業務における大きな課題である「オペレーターの対応時間」や「オペレーターの対応品質のバラつき」。
これらの課題解決に有効なのが、クラウド型CRM・CTIシステムです。

着信時ポップアップやIVR(自動音声応答)、自動文字起こしなどの機能を活用することで、コールセンター業務の質と両方を、大きく改善できます。

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目次

    コールセンターのデータ分析の目的

    まずコールセンターがデータを分析する6つの主な目的を確認しておきましょう。

    顧客のニーズを理解するため

    コールセンターがデータ分析をする目的のひとつは、日々寄せられる問い合わせにはどんなものがあるかを分析し、顧客の潜在的なニーズを把握することです。問い合わせ内容を分析すれば、「説明書の特定の部分が分かりにくい」「商品プロダクトのこの部分が使いにくい」など、顧客ニーズの特定や現状の課題の把握に繋がります。

    サービスの品質向上

    コールセンターに寄せられる顧客からの要望や質問、リアルな感想といったあらゆる情報を分析し、その結果を改善のヒントにすれば、サービスの品質向上を図ることができます。

    市場にあふれるサービスの中で生き残るには、既存顧客から継続的に支持してもらえるかどうかが重要なポイントになります。その対局にある「顧客の不支持(=顧客離れ)の理由」に耳を傾けてサービスをブラッシュアップするためにも、コールセンターのデータ分析は有効な手段です。

    営業活動の効果を最大化する

    企業側から顧客にアプローチするアウトバウンド型コールセンターのデータ分析の目的は、営業活動の「効果」をはかり最大化することです。例えば、営業電話においては顧客と直接話すタイミングを見計らうことが重要です。顧客が電話に出る確率の高い曜日や時間帯、もしくは商品の購入からどれくらいの期間を空けてフォローの電話をすると反応が良いかなど、過去データからパターンを抽出していきます。そのデータをもとに、実際の業務に反映してアプローチの無駄を軽減します。

    業務効率を改善する

    データ分析には、オペレーターの業務実態を把握して効率化に繋げる目的もあります。例えば、入電に対して電話に出た確率をあらわす「応答率」や、電話を取れなかった「放棄呼数」などからは、オペレーター人数の過不足が分かります。さらに、保留時間の長さによっては回答や担当の引き継ぎに時間がかかっているかどうかを把握できます。

    こうした実態が浮かび上がると、どのように改善すれば業務効率が良くなるかのヒントになります。オペレーターにとっても具体的に改善の努力ができるので、コールセンター全体の応対品質の向上に繋がりやすいでしょう。

    コールセンターのデータ分析における指標

    前述のデータ分析の目的を踏まえて、具体的にコールセンターではどのような指標をもとにデータ分析を行えば良いのでしょうか?

    KPI分析

    目標達成のために設定する指標のことを「KPI分析」といいます。この指標は数値で明確に設定します。コールセンターのKPIとして定番のものは、「応答率」「放棄呼数」「稼働率」などがあります。このKPIを一定期間、正確にデータ収集し、そのデータを分析して改善のための課題を見出します。

    VOC分析

    VOCとは「Voice of Customer」の略です。「顧客の声」と訳せるように、顧客の問い合わせに向き合うことです。良い評価は企業の強みとしてより強化し、ネガティブな声は改善ポイントとして活かしていきます。

    会話分析

    会話の内容を録音して場合によっては文字に書き起こすといった分析を行い、オペレーターの案内の分かりやすさや説明の過不足などをチェックします。難しい質問に対する良い言い回しの共有などにも活用可能です。

    コールセンターのデータ分析で重要なポイント

    コールセンターの運営状況をデータ分析するために重要なポイントとして、「正確なデータの準備」「グラフにして可視化」「3ヶ月以上計測」「ばらつきに注意」の4つが挙げられます。各項目について解説します。

    正確なデータを用意する

    まず、データ分析を行うためのもととなるデータを収集します。データが大量であればあるほど、有益なデータ分析に繋がります。企業内のあらゆるデータの集積場所として「データウェアハウス」というシステムを設けることもあります。

    データウェアハウスとは、いくつもの部署に散らばったデータを1カ所に集めるための「倉庫」のようなものです。データは原則として整理や削除、更新などの一切の改変をせず、ただ蓄積することだけに特化します。同じような用語に「データベース」がありますが、これは検索性を高めるために整理されたデータを指し、データウェアハウスとは異なるものです。

    このとき、データの「正確さ」が重要になります。いくら膨大なデータが集まったからといって、根拠の曖昧なものが混ざっていると分析結果の正確性も下がるためです。不正確なデータでは、多大な時間がかかる収集作業の意味がなくなってしまうので注意が必要です。

    データはグラフにして可視化する

    次に、収集したデータを分析しやすいように加工します。
    まず、数字や記号などのデータ形式を統一化したり、一定のルールに従って正規化したりといった「クレンジング(=洗浄)」を行います。これはデータ分析のために情報を整え、分析の誤差を低減するための重要なプロセスです。
    そして整えたデータをグラフやチャートなどに可視化します。数値の表や文章よりもデータの増減が瞬時に把握できるためです。そのほか、グラフなら相関関係や規則性を読み取りやすいというメリットもあります。

    計測期間は最低でも3ヶ月以上

    適切な計測期間を確保することも重要です。短い期間のデータからでは十分な分析を行うのは難しいでしょう。コールセンターは、繁忙期や閑散期、市場環境の影響など、さまざまな要因で定量数値が変動するからです。
    分析の対象は、少なくとも3ヶ月から半年の期間を設けて計測することをおすすめします。

    データのばらつきに注意する

    データ分析では、数値のばらつきに焦点を当ててチェックすることが大切です。最高点と最低点の際だけを注視していると、間を取った平均値が判断の基準になってしまいます。
    数値のばらつきが起きている場合、対応品質にムラが発生して顧客体験に影響している恐れがあるので注意しましょう。

    コールセンターのデータ分析の手法

    コールセンターのデータ分析は、さまざまな方法で行うことができます。ここでは下記の4つの方法をご紹介します。

    Excel(エクセル)

    表計算ソフトのエクセルは、収集したデータをグラフに可視化するときに役立ちます。汎用性も高いので、基本的な操作程度なら多くの人が特別な研修を行わなくても使いこなせるでしょう。加えて、多くのパソコンにあらかじめインストールされているので、導入しやすいのもメリットです。
    ただし、「膨大なデータを扱うと動作が重くなる」「複数人が同時編集しにくい」などのデメリットもあります。

    VOC分析ツール

    VOCとは「Voice of customer」の略で、顧客の声を分析できる機能を持っています。全通話内容の録音や自動文字起こし、自動集計・分析などが可能です。
    数値を読み解く定量分析よりも、顧客の要望や感情が把握できる定性分析に向いている分析ツールといえます。

    関連記事はこちらVOCって何?測定方法の種類や具体的な進め方・活用事例をご紹介

    AIシステム

    コールセンターの分析において「AI」でできることは近年増えています。例えば、音声を自動で解析して分類することです。AIの性能は急速に上がっているので、データ分析の正確性も向上しています。
    ほかには、オペレーターの代役としてチャットボットの無人対応を実現しています。こちらの性能も高まっていて、顧客の要望を正確に分析し、スピーディーに回答するなど、やりとりがスムーズにできるようになってきています。

    コールセンターシステム

    上記で紹介したように、エクセルのグラフ機能による可視化、声の分析、AIによる分析の自動化など、分析の手法はさまざまです。これらを内包しているのがコールセンターシステムです。
    コールセンターシステムは、パソコンと電話を連携して顧客対応をスムーズにする「CTI」をイメージされることが多いですが、便利なシステムはそれだけではありません。例えば、CTIシステムと顧客管理や分析ができる「CRMシステム」を連携することで、クリックだけで簡単に集計できる機能やグラフやCSVに出力する機能、クライアントへの報告書の作成など、効率的なデータ分析を実現します。

    楽テルは、クラウド型のコールセンター向けCRMシステムです。さまざまなシステムとの連携も可能なので、企業によって異なるコールセンターの課題に幅広く対応することができます。

    まとめ

    顧客との直接の接点であるコールセンターの対応品質は、顧客満足度を左右する重要な要素です。
    コールセンターの運営時に得られる膨大な量のデータを活用して分析を行えば、現状の課題を俯瞰して把握することができるようになります。そこから、注力すべき改善点を効率的に導きだせるようになるため、企業に利益をもたらすきっかけにもなるでしょう。
    コールセンターのデータ分析に取り組み、さらなる発展を目指していきましょう。

    関連記事はこちらコールセンターのモニタリング分析って?6つのメリットと評価方法をご紹介 | 楽テル

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    記事執筆者情報

    楽テルコラム編集部

    リスティング広告やFacebook広告の運用、プロダクトサイトのSEOなど、広くWEB施策に携わっています。前職では、世界トップクラスのシェアを誇るCRMシステムの導入支援を通して、様々な企業の業務改善に尽力していました。
    楽テルのコラムではコールセンターやインサイドセールスにおける業務効率化・顧客満足度向上などの例をご紹介していきます!
    好きな料理は「スパイスカレー」です。